チェコ好きの日記

もしかしたら木曜日の22時に更新されるかもしれないブログ

2012年 読んでよかった本ベスト10を発表します。(前編)

駅ビルや街中や近所の家でイルミネーションがキラキラし出し、
自民党の圧勝で選挙もおわったところで、
徐々に年末ムードが近付いてきている気がします。

私は職業柄、ただいま超絶繁忙期で心身ともにげっそりしておりますが、
それでも年末年始の休みにむけて、着々と楽しい計画を練っているのであります。


そんなところでいきなりですが、
私が2012年の今年、読んでよかったなぁと思う本ベスト10を発表します!


年末年始、旅行に行く方も買い物に行く方もいるでしょう。
でも人混みが苦手な私は、もっぱら“寝正月”派なので、
年末年始はとにかく、あったかくして、だらだら読書してすごします。

もし、同じく“寝正月”派の方がいらっしゃったら、今回ここで紹介する本を、
ぜひ、手にとってみてください。

きっと、お正月明け、会社に出勤するのが憂鬱になること間違いなし!

では、まず10位から6位までいってみます。


第10位 『レバレッジ・リーディング』本田直之

レバレッジ・リーディング

レバレッジ・リーディング


ベスト10のなかで、唯一のビジネス本です。

本書は、以前も当ブログで紹介したことがある、「読書法」についての本です。
『本は10冊同時に読め!』? 読書法の正解ってなんだ - (チェコ好き)の日記
本で読んだ内容を、自分のなかにしっかり根付かせるためにはどうしたらいいのか?
ということについて書かれた本です。

私はこの本を読むまで、とにかくインプット偏重で、アウトプットを全然意識していませんでした。
でも、本書を読んでからは、アウトプットを念頭においた読書を習慣にすることができたのです。

……といっても、何を実践するようになったかというと、
気になったところに「付箋をつけながら読書する」だけなんですけど。
しかも本書では、付箋をつけて読むやり方をすすめているわけではないのですけど。

でも、「読んで満足」してしまうケースが多いビジネス本のなかで、
私にとって数少ない“本当に内容を実践するようになった”本なので、
いちおう10位にあげておきました。

2013年、もっともっと読書を楽しみたい人におすすめな本です。

9位 『芸術実行犯』 Chim↑Pom

芸術実行犯 (ideaink 〈アイデアインク〉)

芸術実行犯 (ideaink 〈アイデアインク〉)


こちらも、以前に取り上げたことがあります。
『芸術実行犯』 「わからない」神話はChim↑Pomが崩壊させる - (チェコ好き)の日記
過激な現代アート集団、Chim↑Pomの著書。

2010年、六本木の森美術館で彼らの作品を見て以来、ずっと、
「変な人たちだな……いったい何考えてんだ?」
と気になっていたのですが(いい意味で)、

私は本書を読んで、彼らが何を思い、何を考え、
芸術を「実行」しているのかを理解することができました。

21世紀、芸術はどうあるべきなのか?
芸術は、社会とどう接していくべきなのか?

そんな問題について考えさせてくれる本です。

お正月にこの本を読んだら、きっと過激な1年を送ることができるでしょう。

第8位 『路上観察学入門』 赤瀬川源平ほか

路上観察学入門 (ちくま文庫)

路上観察学入門 (ちくま文庫)


こちらも以前ブログで取り上げているのですが、かなり初期の頃のエントリなので、
ちょっと読みにくい文章です(笑)
『路上観察学入門』愛すべき無駄 - (チェコ好き)の日記

この本は、私の大学時代の思い出がつまった1冊なのです。

よくもまぁ、「超芸術トマソン探し」なんて、
意味のわからないかつ役に立たない課題をこなしていたものだ……。

(※「超芸術トマソンて何?」という方はこちらを参照。)
トマソン - Wikipedia

この本に出てくる、「ため波」と「うけ波」という言葉が、私は好きです。
「ため波」というのは、「ためになる波」。
「うけ派」というのは、「人にうける波」。

そして、「ため波」も「うけ波」もねらっていない、
ただそこに純粋にあるもの、意図せず偶然そうなってしまったもの、
日常に埋没しているもの。

それが、「トマソン」です。

ブログを書いている時点でアウトだけど、私も本当は、
「ため波」も「うけ波」もねらわない人間になりたい……。

どうでもいいもの、くだらないもの、ってすばらしい。
私はこれからも、「脇道にそれる力」というものを、信じていたいです。

この本をお正月に読んだら……どうでもいい感じの1年になっちゃうかもしれないので、
注意が必要です。


第7位 『僕たちの前途』 古市憲寿

僕たちの前途

僕たちの前途


こちらは、ブログ未紹介の本です。著者は、26歳社会学者の古市憲寿さん。

古市さんは社会学者であると同時に、有限会社ゼントの執行役。

そんな古市さんが、“若手起業家”とよばれる人たちを取材し、
若者と仕事について研究したのが、本書です。

正直、耳の痛い話が多かった本でした。
でも、甘い言葉を吐かず、しっかりと現実を見据えさせてくれる、良書でした。

無理だとわかったら、あきらめよう。
そこで初めて、見えてくるものというのがある。

私はこの本をもとに、2013年の抱負をたてるつもりです。

第6位 『社会派ちきりんの 世界を歩いて考えよう!』 ちきりん

社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!

社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!


この本がなかったら、このブログはなかったかもしれない……? 
『社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!』書評 - (チェコ好き)の日記

ちきりんさんは、やっぱりブログのほうが好きなので、
著書は6位にとどまらさせていただきました。

海外旅行が好きな人はもちろん、海外旅行って何が楽しいの? という方も、
だまされたと思って、手にとってみてほしい本です。

「世界」とは、すなわち「自分の知っている範囲」のこと。

外の世界に何があるかを知らずに、狭い範囲だけで生きていくのも、
それはそれで……いや、そのほうが幸福かもしれない、と思うときもあります。

でも一度、外にも「世界」がひろがっていることに気付いてしまったら、
もう、後にはもどれません。
なので、私はこれからも、苦しみながら「世界」をひろげ続けていくのでしょう。
なんちゃって。

お金がなくても、人混みがきらいでも、本書を読めば、
お正月を海外で過ごす、セレブリティな人の気分になれるかも!

★★★

5~1位は近日中に発表です。

みなさんも、「今年読んだベスト10」教えてください。

私のお正月を充実させるために。