チェコ好きの日記

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ブラック企業に入っても、人生詰まない5つのポイント

わたくしゴトで恐縮ですが、この度、4月末をもって、

2年間つづけた仕事を、やめることになりました。



より正確にいうと、「やめる」というよりは、自分から降格を願いでた感じです。
同じ会社で5月からも働くのですが、全く別の職種で、別の仕事をします。
(お給料は下がります。その分、負担も軽くなるし勤務時間も短くなります)


まだ会社に籍があるため、詳しく書けない部分もありますが、私が2年間勤めていた会社(今後も勤めるんだけど)は、ネットで「ブラック ○○(会社名)」で検索すると、たくさんの記事がヒットします。


それもそのはず、毎日のように残業していたけれど1度も残業代なんてつかなかったし(みなし残業代といって、固定給にふくまれているらしい?)、たくさん休日出勤したけれど、手当なんてもらったことありません。オマケに社風は軍隊のようで、結果を出せなければ容赦なく罵声を浴びせられました。おかげさまで、同期で入社した人のうち、今残っているのは、3分の1くらいでしょうか。



しかし、そんな会社で十二指腸潰瘍とかを患いながらも、私はこうして、元気にブログを書いています。

よく、「新卒でブラック企業に入社=人生詰んだ!」みたいな語り口の記事を見かけますが、全ては気の持ちようというか、私は自分の人生が「詰んだ」とは思っていないし(大変なことになっちゃったなぁ……とは思っていますが)、それなりに、毎日楽しく暮らしています。

その理由としては、うちの会社が「ブラック企業」といっても、「グレーに限りなく近いブラック」という感じで、ブラック企業のなかでは、まだマシなほうだったからなのかもしれません。また、業界や学歴、年齢、経済事情など、いろいろな条件で有利……とはいえないまでも、得をしている部分はあるかもしれません。


でも、ブラック企業に入ってしまって「こんなはずじゃなかった……」と落ち込んでしまっている人、就活でやっと内定が出た会社がブラック企業だった人、ブラック企業勤務ではないけれど、働き方について悩みを抱えている人……などなどのために、私の経験が役に立つかも? と思って、このエントリを書くことにしました。GWが終われば、間もなく5月病の季節ですしね。

題して、「ブラック企業に入っても、人生詰まない5つのポイント」。

残業代が出ないようなブラックな会社に入ってしまっても、諦めなければ、毎日楽しく過ごすコツはいっぱいありますよ。

★★★

1・貯金をしよう
まず、世の中にたくさん企業があるなかで、あなたがブラック企業に入ってしまった、あるいは働き続けている理由は何でしょうか。

「世間体」とか「転職回数が多いと職歴にキズがつく」とか、いろいろあると思いますが、やはり、お金の問題もあるのではないかと思います。

ということは、お金の問題さえクリアできれば……少なくとも、当面の生活に困らない金額のお金さえ手元にあれば、その会社をいつやめたっていいわけです。


逆説的ですが、「いつやめたっていいんだから」と思いながらダラダラ仕事していると、あまり思いつめないので、案外長続きしますし、仕事の精度も高くなります。「やめたら、もう後がない」と思ってしまうから、ストレスがたまるし、小さなことで落ち込んでしまうのです。(その人の性格にもよりますけど)


手取りが少なくて貯金なんてできないよ! という方もいるかもしれませんが、お給料のうち少しでいいので、何とか工夫して、必ず貯金をするようにしましょう。人によって額はちがうと思いますが、「当面の生活に困らない金額+α」くらいの貯金がたまれば、「いつやめたってヘイキ」と思えるようになります。そこから生まれる余裕があたえてくれる、日々の安心感は、はかりしれません。

どうしても貯金する余裕がないという方は、こちらの本を読んでみるといいかも。「こんな暮らし方だってあるんだから」と思うことで、心にゆとりが生まれるでしょう。

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2・図々しくなろう
私が、13時間勤務や14時間勤務(休憩なし!)を毎日のようにつづけられた理由は、その1つに「図々しさ」があったからだと思っています。

毎日の勤務時間が長くて大変だったのですが、そのぶん「もう無理!」と思ったときは、仮病でも何でも使って、ムリヤリ休んでいました。また、上司の目の留まらないところで、こっそり仮眠をとったり、ボーっとする時間を作ったりしていました。要は、「要領よく」やっていたわけです。

もちろん、私が休むことで、他の人に直接的にそのしわ寄せがいってしまったり、迷惑がかかったり……ということがないように、最大限の配慮はしました。方法としては、意味のない(と思われる)会議をブッチしたり、「雰囲気残業(=本当はたいして仕事がないのに、早く帰るのが申し訳なくて何かダラダラ仕事してる)」をせずに、1人でさっさと先に帰ったりしていました。
図々しいでしょ?


周りの評価なんて、気にしませんでした。だって、そんなものより自分の健康の方が大事ですからね。ブラック企業である程度の年数、仕事をしようと思ったら、体力に自信がある方以外は、ある種の「図太さ」を身に付けたほうがいいかもしれません。


3・可能な限り、結果を出そう
上記のように、私がふてぶてしく仮病で会議をブッチしたりできたのも、仕事である程度の「結果」を出していたからです。

社風にもよると思いますが、私の会社は、「結果」さえ出していれば、勤務態度についてはあまりごちゃごちゃいわれませんでした。

ブラック企業であっても、それが社会的モラルに反するような仕事でない限り、工夫すればやっぱり、面白い部分や楽しい部分は見つかります。そこをどうにか掘り下げて、仕事で、目に見えるような形で、「結果」を出しましょう。

仕事の精度を上げるためにも、図太くしっかり休むところは休む、手を抜いていいところは手を抜く、というのがポイントだと自分では思っています。余裕があるから仕事で結果が出せて、仕事で結果が出せているから余裕が生まれるんです。その好循環なスパイラルに、上手く乗りましょう。

常に100%全力疾走なんて、ムリです。


4・楽しみを持とう
休みが少ないなかで、「楽しみを持つ」のはけっこう大変です。せっかくの休日が、疲れていて、寝て終わってしまった……なんてこともあるでしょうし、私も、そんな休日をたくさん過ごしてきました。

でもやっぱり、「この仕事が終わったらアレをしよう、コレをしよう」と楽しいことを考えるのは、精神衛生上、間違いなく良いです。それが、たとえ疲れていて実行できなくても、考えるだけで、妄想するだけでいいんです。

参考記事:会社を辞めたいときに効く!? すっきりストレス解消法! - (チェコ好き)の日記

ちなみに、この「楽しみ」、自分が本当に楽しみに思うことだったら基本的には何でもいいのですが、「健康に良さそうなモノ」or「自分のなかに蓄積されていくもの」or「お金のかからないモノ」を意識して選択していくと、むなしさを感じないのでおススメです。


たとえば、万人におススメできるのは、料理。
自炊をすればお金はかからないし、美味しいものを食べるのって幸せだし、野菜をたっぷり使えば健康にもいい。しかも、料理のスキルは蓄積されます。料理が上手って、男女問わず異性にモテそう! 週末に、ちょっと手の込んだ料理を、レシピ本を見ながらアレを作ろう、コレを作ろうって考えるのは楽しいです。私はたいして料理は上手くないですが(汗)、肉じゃがやロールキャベツをコトコト煮込んでいる時間は、至福のときです。

他におススメなのは、ランニングやヨガなどの「お金のかからないスポーツ」系。読書や映画鑑賞、美術館めぐりなど「お金のかからない教養」系、あとはブログや小説を書くとか、マンガを描くとか、音楽をやるとかの「創作」系、料理のほか、掃除、お洗濯、片づけ、ガーデニング、編み物、パン作りなどの「家事」系、などもあります。むなしさを感じないような「楽しみ」を、上手く組み合わせましょう。


5・次の一手を考えよう
いくら貯金があっても、お金は使えば尽きてしまうもの。「いつやめたってヘイキ」でも、やめたあと次の仕事が見つからなければ、生活はいずれ困窮してしまいます。

なので、ブラック企業に勤務している方は、「次の一手」を考えることが必要です。

ただし、それは必ずしも「仕事をしながら転職活動をする」ということを意味しません。休日に、疲れて寝てしまっているような状態で、転職活動なんてできます? 私は、できないです。

実際に活動をしなくても、何となく、「次はこういう業界の、こういう職種の、こういう会社で働きたいな」と妄想するだけでも、じゅうぶん「次の一手」になると、私は思います。

あとは「正社員として仕事に就く」以外にも、世の中にはいろいろな抜け道があるわけです。田舎でボランティアをやってみようとか、契約社員で働いてみようかとか、上記で紹介した山崎寿人さんの本のように「100万円で生活してみよう」とか。実際にそれらをやるには、けっこうなバランス感覚が必要になるだろうとは思いますが。

お金を貯めて、生活の基盤を固めるとともに、やめて途方に暮れるようなことがないよう、「やめたらどうするのか」、次の一手を考えておく。そうすることで、本当に「いつやめたってヘイキ」と思えるようになります。くりかえしますが、「いつやめたってヘイキ」と思うことが、余裕を生み、仕事で結果を出せるようになるのです。

精神論な部分は否めないのですが、いい仕事も、いい友人も、「楽しそうな人のところ」にやってくるものです。


★★★

以上が、私が考える「ブラック企業に入っても、人生詰まない5つのポイント(=耐える方法)」です。


もちろん、私はブラック企業を肯定しているわけではありません。上記のポイントはあくまで対処療法的なものであって、根本的な解決にはならないし、できることなら日本の労働環境そのものを、変えたほうがいいと思っています。しかし、不可能ではないと信じているけれど、「変える」には時間が必要であるのも、また事実。

なので、ブラック企業に入ってしまって、この先どうしよう……って悩んでいる方のために、対処療法にしかならないとはいえ、少しでも役に立ったらいいなーと思って、このエントリを書きました。

5月病でウツになる前に、休んで、楽しいことをしましょう。


ブラック企業に入ってしまって、「まずったかな?」と思いつつ、能天気に楽しんでる、こんな人間もいるんですから。

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