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チェコ好きの日記

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ロンドンひとり旅 イギリスの料理は本当にまずいのか?

ちきりんさんの講演会レポートやほぼ日手帳2014の発売などでしばし中断していましたが、イギリス旅行記の再開です!

ナショナル・ギャラリーと大英博物館の観光を終えて、翌日は、いよいよロンドン最終日となってしまいました。
ロンドンひとり旅 ついに来た!大英博物館 - チェコ好きの日記

……と、その最終日のエントリを書く前に、私がイギリス旅行中に口にした食事について、思うところをいろいろ綴ってみようかと思います。

イギリスの料理は本当にまずいのか?

イギリスの料理というと、残念ながらあまりいい評判は聞きません。

もちろんロンドンには、「イギリス料理」だけでなく、イタリアンやフランス料理、スイス料理、インド・カレー、トルコ料理などなど、多国籍な食べ物屋さんが豊富にあります。なかでもイギリスのインド・カレーは美味しいことで有名らしく、「うまい料理」が食べたいのならば、そういった外国の食べ物屋さんに行けばいい。

でも、せっかくイギリスに来たのならば、まずいならまずいで構わない、やっぱりイギリスの料理を食べてみなくっちゃ! と、旅行者なら思いますよね。なので、私もできる限り、いろいろチャレンジしてみたわけです。

できる限り……というのは、私は実をいうと、食が細く、胃腸があまり強くありません。ついでに、お酒も飲めません。日本国内ですら、医者からもらった胃腸薬や漢方薬を、肌身離さず持ち歩いているくらいです。なので、外国で食べ慣れないものにチャレンジすることは、けっこうな勇気がいることなのです。今回の旅においても、本音をいうと、もう少しチャレンジングなことがしてみたかったのですが、まぁしょうがない。
生まれ変わったら、大食漢の大酒飲みになりたいと思っています。


さて、イギリスの料理といえば、代表的なのはやっぱりフィッシュ・アンド・チップスですよね。他にも、ロースト・ビーフにビーフ・ステーキ、あとはドーヴァー・ソウル(舌ビラメ)を塩とレモン汁だけで味付けしたシンプルなムニエル、なんかが有名なようです。

これらの料理、すべてにチャレンジできたわけではないのですが、まずは一番人気のアレをいっとこう! ということで、私はビッグ・ベンウェストミンスター寺院なんかを観光した2日目の夜に、パブに入って、フィッシュ・アンド・チップスを食べてみました。
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フィッシュ・アンド・チップスというのは、要は白身魚のフライと、チップス(フライドポテト)の付け合せです。上の写真のように、エンドウ豆を加えるのも、一般的な食べ方なんだとか。

日本人的な感覚からすると、このフィッシュ・アンド・チップスはあくまで“おかず”に見えるため、「一緒にパンとかご飯とか、炭水化物的なものは食べないんだろうか?」と思ってしまいますが、フィッシュの下に敷かれた大量のチップスを食べているうちに、そんなものは不要であることに、すぐに気が付きます。これを食べているとき、アイルランドに留学していた大学時代の友人が、「アイリッシュはジャガイモばっかり食うんだ……」と青ざめた顔でいっていたのを思い出しました。なるほど、これが“炭水化物”か。

メインのフィッシュには、味がほとんどついていません。なので、テーブルにある調味料を使って、自分好みに味を調整していきます。一緒のお皿にのっていたタルタルソースのようなものをつけてみたり、レモンをしぼって見たり、ケチャップをつけてみたり、コショウをふってみたり、ビネガーをかけてみたり。私はコショウをふった味が、一番好きでした。

……が、「美味しいか?」と聞かれると、正直首をかしげざるを得ません。何というか、味に深みがない。もともとの魚に味がほとんどないので、食べても「調味料の味」しかしないんですね。サクサクした衣やふわふわの白身魚の食感は確かに楽しいけれども、それも最初のひとくちふたくちで、すぐに飽きが来てしまいます。

そして、この量。フィッシュが相当デカイ上に、一面に敷きつめられたチップス、そしてエンドウ豆。私の食が細いというのもありますが、日本人が1人で平らげられる量ではありません。また、フィッシュもチップスも油で揚げているので、胃にかかる負担もなかなかのものです。

当然すべてを食べきることはできず、半分くらい片づけたところで、私はギブアップとなりました。

イギリスといえば、パブ!

上のフィッシュ・アンド・チップスを食べたお店は、有名店といった感じのところではなく、ホテルの近くにあった、(たぶん)地元の人向けのパブでした。イギリスの料理を語る上では、パブ文化もまた、欠かせない要素です。

イギリス人は、「じゃ、7時にキングズ・ヘッドで」なんていってパブで待ち合わせをしたり、「ローズ・アンド・クラウンの角を左に曲がって……」なんて道案内の目印にパブを使ったりするんだそう。身近な存在であり、またドラマや映画の舞台になることだってあるのです。

ちなみに私がフィッシュ・アンド・チップスを食べに入ったのはこちら、アールズ・コート駅の「プリンス・オブ・ウェールズ」。
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地元の人にはテラス席が人気?

日本のレストランや居酒屋だと、席に座って、店員さんが注文を聞きに来てくれるのを待つ……というスタイルが一般的ですが、イギリスのパブでは、カウンターまで行って自分で注文をします。最初このシステムがよくわからず、席で1人キョロキョロしていた私。危うく大恥をかくところでした。
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席で発見。なんて親切な表示!

お店の方も、一見怖そうなお兄ちゃんでしたが、カタコトの英語で頑張って注文する「はじめてのおつかい」状態の私に、せかすことなく笑顔で応対してくれました。感謝。

この日は、フィッシュ・アンド・チップスと紅茶を飲んだだけで、お酒を飲まずにパブを出てきてしまいました。

けれど翌日、別のパブにて、意を決して苦手なお酒にも挑戦します。なぜなら、「イギリスのビール」を一度、飲んでみたかったのです!

次の日の夜に入ってみたのは、前日の「プリンス・オブ・ウェールズ」とはうってかわって、ロンドンの中心部であるピカデリー・サーカスにある有名店。「ワクシー・オコナーズ」という、アイリッシュ・パブです。
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ロンドンの中心、ピカデリー・サーカス。これは昼の写真ですが……

前日のパブは、地元の人たちがゆっくりおしゃべりする感じの落ち着いた雰囲気のお店でしたが、「ワクシー・オコナーズ」は何というか、もっとイケイケな感じのお店です。

大音量の音楽でにぎわうなか、まずはカウンターにて、ビールを注文してみます。お洒落なスーツをいい感じに着崩した、イケてるお兄ちゃんが応対してくれました。が、「とりあえずビール!」で通じる日本の居酒屋とはちがい、イギリスではビールの種類がものすごくたくさんあります。どれが美味しいかもよくわからなかったので、私はとりあえず、イケてるお兄ちゃんのおススメを注文してみました。
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店内はこんな感じ。木の根がそこらじゅうから飛び出している、地下室風です。

そして、注文して出てきたビールがこちら!
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お酒が苦手なくせに、なぜに1人で2つビールを頼んでいるのかって?

実は、ストーンヘンジやバースを観光したこの日、ツアーバスのなかで偶然隣の席だったのが、何と同い年の日本人だったのです。ツアー終了後、せっかくなのでそのまま一緒に飲みに行こう!(私飲めないけど……)という流れになったというわけ。なので、もう1つのグラスは彼女のものです。

上の写真の2つのビール、よく見ると少し色がちがうのがわかりますでしょうか。左は薄い茶色で、右はもっと濃い色をしていますよね。これ、左のほうは、日本人の私たちが普段よく口にする「ラガービール」で、右のほうはイギリスでよく飲まれているという、「エールビール」というものなのです。日本で一般的に流通しているビールは、一番絞りだろうとスーパードライだろうとグリーンラベルだろうと、ぜーんぶ「ラガー」なんですね。

ラガーとエール、何がちがうかというと、まずは温度がちがいます。ラガーは日本でよく見られる光景を思い出してもらえばわかるとおり、とにかくキンキンに冷やして「喉ごし」を楽しむビールです。

一方、エールビールはぬるい。常温に近い温度で提供されるのが普通なので、日本的ビールに慣れ親しんだ人たちの間では、好き嫌いの意見が分かれるところらしいです。発酵のしかたがラガーと異なり、ホップやモルトの味わいが残りやすい、といわれています。
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実際飲んでみると、いまだに「ビール=にがい汁」としか思っていないお子ちゃま舌の私にも、そのちがいがはっきりとわかるくらい、ラガーとエールはまったく異なる種類のビールでした。喉をすーっと通り過ぎていくラガーに対して、エールは香り高くフルーティーで、すぐに飲み込むのはもったいない感じ。普段お酒をまったく飲まない私としては、エールの方が飲みやすいように思いました。日本の居酒屋にもエールビールがあればいいのにな。

ま、だからといってこのグラス1杯を飲み干せるわけはなく、よく知らない土地で酔うのが怖いというビビりな私は、4分の1くらいを飲んだところでギブアップしたんですが。

総論

私が美味しいお店を探し出せなかっただけかもしれませんが、イギリスの料理はやっぱり、結論としてはあんまり美味しくなかったです。味もそうですが、とにかく量が多くてボリューミーなので、ちょっと私の胃には収まりきらないものが多かったです。

イギリスで唯一完食することができたのは、ホテルの朝食(バイキング形式)をのぞくと、
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オックスフォードで妥協して食べたイタリアンだったという……
(日本でも食べられそうな味)

うーん、グルメへの道は遠い!!

けどね、いいんです。美味しいものに舌鼓をうつ旅も粋だけれど、あまり美味しくないものを食べて首をひねったり、知らない種類のビールを飲んで未知の世界に挑戦してみたりという、それもまた旅の醍醐味の1つだと思うのです。


さてさて、「美味しくない」ばかりいっていてはイギリスに申し訳ないので、次回は「イギリスの食事 カフェ・紅茶編」をお送りします。こちらは期待できそうだ!?
ロンドンひとり旅 イギリスの紅茶は本当に美味しいのか? - チェコ好きの日記