チェコ好きの日記

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本当は、もっとゆっくりやって欲しい。/くらしのきほん×箱庭×灯台もと暮らし #スチーブ

先日、「くらしのきほん」編集長の松浦弥太郎さん、「箱庭」編集長の東出桂奈さん、「灯台もと暮らし」編集長の佐野知美さんが登壇するトークイベントがあったので、行ってきてみました。うっかり実際のトーク中の写真を撮り忘れ、懇親会で振る舞われたMOMOEさんのごはんの写真しかないのですが、今回は、そんな3つのメディアの共同イベントの感想です。

本当は、もっとゆっくりやって欲しい。

突然ですが、みなさんはもしある日、石油王になれることが発覚してお金がジャブジャブ湯水のように使えるようになったら何をしますか? お札に火をつけて「どうだ明るくなったろう」ってやつやりますか? 私は、とりあえずハワイのオアフ島にあるモアナサーフライダーという高級ホテルを2ヶ月くらい予約します。そこで2ヶ月、しこたま本を読んで過ごすことにします。そして南国ハワイから下界を煽って遊びます(殺されそう)。

あとは、自分がTwitterでフォローしている人に交渉して、「1日のつぶやきを1回以下におさえてくれたら日給1万円あげる」っていいます。そうしたら、なかにはTwitterが大好きすぎて交渉に応じてくれない人もいるかもしれませんが、みんな1日1回しかつぶやかなくなるでしょう。すると私のTLは大変整備され、すっきりしたものになる気がします。

えー、何がいいたいのかというと、私もなんだかんだいいつつけっこうTwitterが好きだし、ブログもその他のウェブメディアも好きなのだけど、何回も何回もいろいろな人がいっているように現代というのは情報過多な社会であり、供給が需要を圧倒的に上回っています。それなのに、ウェブメディアやブログというのはやっぱりなぜかまだ「たくさん更新したほうがよろしい」ということになっていて、そして実際それが有効だといわざるを得ない面もあるからなかなか難しい。だけど、一日中PCやスマホの画面とにらめっこをするのはやっぱり面白くない。私はそのことを、ブログを始めた4年前くらいからもうずっと思ってるしずっと書いているわけです。

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(※これは懇親会のごはんです)

「くらしのきほん」という松浦弥太郎さん編集長でやっているウェブメディアは、こちらのイベントで初めて知りましたが、週に2回しか更新しないのだそうです。しかも、「できない」のではなくて「しない」。週に2回くらいがちょうどいいと思ってやっているんだとか。複数人でまわすウェブメディアというと、毎日休まず鬼更新しているイメージが私はまだどうしてもあるのですが、「この媒体にはこの更新頻度がちょうどいい」という判断でやっているところが個人ではなく企業のウェブメディアでもあるんだなあと思いました。あとは、「くらしのきほん」サイトで松浦弥太郎さんの音声が聞けるというのも初めて知ったのでちょっとびっくりしました(「おはよう」とか「おやすみなさい」とか)。「箱庭」や「灯台もと暮らし」も、リアルイベントをやってみたりあまり他の媒体がやらないようなことを発信していたりして、おそらく自分たちの「ちょうどいい」を探ってるんだと思われます。

インターネット上にいくら情報が転がっていようとも、それを見る自由も見ない自由もあるわけで、情報過多だと思うならば見ない自由を行使して見なければいいじゃんと思われる方もいるかもしれません。でも、見なくても、あると「気になる」んですよね。私などはもうこの「気になる」のも煩わしいので、いっそ1日1万円あげるから世の中の人みんな更新を週1にしてくれ、という発想になるわけですが、私はたぶん石油王としての人生は歩めないのでそれは諦めます。ちなみになぜ私がこんなに残した情報が「気になる」のかというと、たぶんストレングスファインダーでいちばん上位に来る特質が「収集」だからです。コンプリート欲がすごくて全部コンプリートしないと気が済まない性格だからです。生まれたのが19世紀とかだったらもっと活躍できた気がするけど現代社会だとけっこう辛いものがあります。生まれるのが200年遅かった。

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(※ごはんを中心とした懇親会の様子です)

「箱庭」も「灯台もと暮らし」も、自分たちにとって「ちょうどいい」ことをやっていて、だからこの3つの媒体が集まったんだろうなあと思いました。

スチーブってなに?

「くらしのきほん」「箱庭」「灯台もと暮らし」、てっきりコラボレーションするのはこのトークイベント1回きりなのかと思いきや、今後も継続的に何か面白いことを3つの媒体共同で行なっていくようです。どういう形でやっていくのかというと、詳細はまだ決まっていないようですが、3つの媒体で何かやるときは「スチーブ」という名前を使うそう。商店街や、花壇のようなものになる予定だそうです。

5/1以降なんらかの発表があるようですが、そういえばこちらのイベントのサブタイトル(?)は、「そうか、僕らはくらしのプラットフォームを作りたかったんだ。」でした。

ところで私はたまに思うのですが、「暮らし」って、いったい何がどこまで「暮らし」なんでしょうね? 良い意味でも悪い意味でも最近よく(ある界隈で)使われるようになった言葉だなあと思うんですけど、「衣」と「食」と「住」のことかな。それぞれがぞれぞれに快適な衣食住を追求することが「暮らし」かな。となると、自分にフィットした(自分が思う快適な)「暮らし」をたぶん送れていない、スラム街に住む人たちの「暮らし」は取り上げられないのかな? とか、「『暮らし』ってなに……?」の穴に落ちて私には難しくなってしまうのですが、もしかしたらそういうものも(明確な言葉にはならずとも)そのうち見えてくるものがあるのかもしれません。(勝手にいってます)

なんにせよ、「ちょうどいい」「自分にフィットする」を見つけるのってなかなか難しいことだと私は思っています。自分にはこれが合ってると思うんだけど、他の人に「君はこっちがいいよ」とかいわれると私などはけっこう簡単に「そうかな……?」とか思ってしまったりします。あと、ハワイのモアナサーフライダーが2ヶ月の滞在に適する場所かどうかは実際に2ヶ月滞在してみないとわからないみたいな、そういう難しさもありますよね。でもだからこそ、一生をかけて追求していく価値のあるものなのかもしれません。「自分に『ちょうどいい』ってなんだろう?」を考えるきっかけになるイベントだったのではないかと思いました。

というわけで、今回のイベントレポートは以上です。3つの媒体に関わる方、みな「雑誌」が好きなんだなあというかんじ! ウェブだからできること、これまでのウェブにはなかったこと、そういうことをどんどん追求していってほしいなと思いました。スチーブってなんなのかな? 楽しみに待ちましょう。