第13回東京フィルメックスの上映作品が発表されました。
東京フィルメックスのHPはこちらです。
TOKYO FILMeX 2012 / 第13回東京フィルメックス
東京フィルメックスというのは、有楽町朝日ホールで毎年11月の下旬頃に開催されている、国際映画祭です。世界中から、かなり面白い映画がわんさかやってきます。映画好きにとっては、毎年恒例の一大イベントです。
ちなみに、私が今年見る予定の映画は以下の5本。仕事があるので全部見れるかどうかわからないけど……(泣)
●『ギマランイス歴史地区』(Historic Center/ポルトガル/アキ・カウリスマキ、ペドロ・コスタ、ビクトル・エリセ、マノエル・ド・オリヴェイラ)
●『父へのララバイ』(Lullaby to My Father/イスラエル、フランス、スイス/アモス・ギタイ)
●『カルメル』(Carmel/イスラエル、フランス、イタリア/アモス・ギタイ)
●『メコンホテル』(Mekong Hotel/タイ、イギリス、フランス/アピチャッポン・ウィーラセタクン)
●『ピエタ(原題)』(Pieta/韓国/キム・ギドク)
東京フィルメックスは、学生時代ずっと(2005〜2008年)ボランティアスタッフとして関わっていたので、有楽町朝日ホールに行くと、若き日の懐かしい思い出がよみがえってきます。カタログを売ったりお弁当食べたり、記事を書いたりお弁当食べたりしていたなぁ。うん、とりあえずお弁当食べてたなぁ。←すみません
開催が毎年11月の下旬なので、有楽町や銀座の周辺がクリスマスのイルミネーションでキラキラしてくるわけです。それと映画祭独特の高揚感が重なって、フィルメックスに行くと本当に「ああ、若かりし日々よ……」といろいろ思い出すわけです。
★★★
ところで、人が映画を見る動機って、何なんでしょう?
他の人がどのような理由で映画を見るのか、聞いてみたことがないのでよくわかりませんが、
少なくとも私は、そこに「良質な夢を見たい」という動機があります。私は“いい映画”を見ることができたとき、「夢みたいな時間だったなぁ」とよく思います。
ちなみに、私が映画の勉強を志した(?)のは、中学3年生のときでした。
当時(今も)私はビョークが好きで、ビョークが出ている映画があるらしいってんで、ラース・フォン・トリアー監督の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』という映画をツタヤで借りたんです。
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これを見て涙がボロボロボロボロ止まらなくなってしまった私は、すっかり映画の魅力にハマってしまい、中学の卒業文集で『ダンサー・イン・ザ・ダーク』と自分の中学校の思い出をムリヤリ重ねたかなり強引な作文を書いたり(←黒歴史)、さらに高校でも、ミニシアター系の映画をお小遣いの許す範囲で何本も何十本も見て、感想をノートに書いて、一人で空想世界に浸っていました(人はそれを根暗と呼ぶ…)
それで、進学先として映画の専門学校に行こうか大学に行こうか迷ったのですが、自分は「つくる」のよりも「見て、文章を書く」ほうが好きだな、と思ったので、大学で映画を勉強することにしたのです。
そんなわけで、大学院の研究で病みすぎて「もう映画は嫌」とか思ったことも途中ありましたが(笑)、一応10年近く私は“映画好き人間”でいるわけです。
★★★
良質な夢を見たい。
「面白かった」「泣けた」とかの評価基準を、否定はしないけれど、面白かったり泣けたりするのは、映画じゃなくてもできる気がする。
映画にしかできないのは、その映像がもたらす独特の高揚感とか、既視感とか、そういう部分です。
そしてやはり、いわゆる“名作”や、フィルメックスで上映されるような最新鋭の映画は、その「高揚感」や「既視感」の割合が高いです。見たことも聞いたこともない外国の地方都市の映像を、自分の故郷のように感じたり、昨日みた夢のように感じたり。「今」と「現実」と「過去」と「夢」とが、ごちゃごちゃになっていく感じ。
そういった、「あれ?」という変な感じが面白くて、10年間“映画好き人間”でいます。
他の人はどうなんでしょう? 多かれ少なかれ、そういうのを求めてみんな映画を見にいってると、私は思い込んでます。
ま、何が言いたいかというと、フィルメックスの映画おもしろいよっていうことなんですが!
★★★
今回のフィルメックスで新作が公開されるアピチャッポン・ウィーラセタクンの映画。
夢みたいな映画です。
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