この連載エントリは、いったいいつまで続くのか。予定では、あと3回くらいで終わります。笑
聖フランチェスコの街、アッシジをあとにした我々は、
旅をすることで人生は変わる アッシジ編 - チェコ好きの日記
岩壁の上の街、オルヴィエトを目指します。
オルヴィエトは、「地球の歩き方」にもちょこっとしか載っていない、トスカーナの小さな街です。
「イタリア」という地名は、この地に古代ローマ帝国が築かれる前に住んでいた、“エトルリア人”から来ている、という説があったりしますが、
ここオルヴィエトには、そのエトルリア人のお墓があります。
紀元前の時代を生きていた人がここに眠っているなんて、何とも不思議な感じがします。
街に入ると、我々を出迎えるのは、中央のドゥオーモ。
小さな街だからといって、甘く見てはいけません。黄金に輝くこのファザードの、何と荘厳なことか……
街は、半日あればぐるっと1周できるくらいの広さ。中央でキラキラと輝くドゥオーモとは対照的に、街中は廃墟のような静けさに包まれています。
あとは、狭い小道が多いところも、私のお気に入り。迷路みたいですぐ道に迷いますが、どうせやることもないので、思う存分道に迷ってみました。
徐々に日が暮れてきて、
夜になると、街の雰囲気がぐっと増してきます。
我々が近寄ってもぴくりとも動かない怠け者の猫がいたり、魔法使いみたいな格好のおばあさんがいたり、何だか物語の舞台のような街でした、オルヴィエト。
さて、そんなオルヴィエトは、白ワインが美味しいことで有名です。私も息巻いて、ディナーは白ワインでキメてやろうと思ったのですが、いかんせんお酒に弱いもので、食前にちょっと飲んだら吐き気をもよおしたので、教授や他のゼミ生がワイワイやっているなか、1人レストランを去ったのでした……サヨナラ……
そのオルヴィエトを出発後、いくつかの庭園をまわり、我々は噂のエトルリア人が造ったといわれる都市、タルクィニアに向かったのですが、その道中で、地名がどうしても思い出せないのですが、我々はとある草原のような場所を訪れるんですね。
ここにも確か、エトルリア人のお墓があった。
風が何とも気持ちのいい日で、天気も良く、私は日本でほっぽり出してきた就活のことなんて一切忘れて、そよ風にさらさらと揺れる草木をぼ~っと眺めていたんですが、そのとき、ふと、きっと天国ってこんなところなんだろうな、と思ったんです。
前日に飲んだ白ワインが残っていたのか知りませんが、あのときの私は、何だか信じられないくらいふわふわしていた。何だったんだろう、あれは。
気を取り直して。
我々は、地中海のすぐ近く、海辺の街であるタルクィニアに到着します。
タルクィニアは、さすが地中海の街。日射しがオレンジ色で、どこかラテン系の空気が漂っていました。
我々はこの旅で、街のシンボルといえるような中心的教会や、あらん限りの装飾が施された、この世のものと思えないような教会をたくさん見てきました。
しかし一方で、街と街をいく道中にこっそりとたっている教会や、地元の人に身近に愛されている教会にも、たくさん足を踏み入れました。
こちらの教会は、素朴な造りではありますが、確か14世紀? にたてられたものだと、ガイドさんがいっていた気がします。
私は宗教というものをまるで信じていないTHE日本人ですが、美しい装飾が施された荘厳な教会も、素朴でひっそりとした教会も、足を踏み入れると、心がしんと、静まるんですね。不思議ですね。
タルクィニアでは、地中海を眺めながら、海の幸をいただきました。
そういえばこの旅エントリ、食べ物の写真が全然ないですね……
が、ここで食べたムール貝は、私の人生でベスト3には確実に入るくらい美味しかったです。また食べられるかなぁ。
長かったイタリア旅行記ですが、旅もようやく終盤です。タルクィニアを出たあとは、いよいよ、ローマをめざします。
旅をすることで人生は変わる ローマ編 その1 - チェコ好きの日記