チェコ好きの日記

もしかしたら木曜日の22時に更新されるかもしれないブログ

『ベイマックス』感想 人工知能が映画作ったらこんな感じかも

『ベイマックス』を観てきました。なぜかというと、いろいろなところで話題になっているのを見かけ、私も話に入りたかったからです。


『ベイマックス』を見て日本のクリエイティブは完全に死んだと思った

「日本のクリエイティブは死んだ」「完成度が高すぎてゾッとした」「恐怖すら覚えた」との評判を聞いていたので、どんだけすごいんだと思ってソワソワしながら映画館に行ったのですが、うーん、個人的には恐怖を覚えるほどではなかったです。面白かったですけど。

以下は感想文ですが、ネタバレはほとんどしていないので、まだ観ていない方が読んでも大丈夫かと思います。

人工知能が映画作ったらこんな感じかも

具体的な感想を一言でいうと当エントリのタイトルにある通りなんですが、これだけだと説明不足で、なんだか悪口をいっているように聞こえなくもない。なので少し補足しておくと、私が「人工知能が作ったらこんな感じかもね」というのは、良くも悪くも、です。

まず良い面からあげると、評判どおり、完成度がすごく高かったと思います。エンターテーメントとして、何も文句をつけるところがない。笑えて泣けて(号泣した*1)、ベイマックスがかわいくて、画面から一瞬も目が離せなくて、映像の完成度も高いという。物語としては王道中の王道をやっていて、新しいことは何もやっていないんだけど、ど真ん中のストーリーで観客を釘付けにするってすごいよねー、うんうん、というかんじ。そして、世界中のだれにも不快感を持たせないであろう(なんてことは現実的には不可能なのだけど、でも不快感を持つ人は圧倒的に少ないと思える)違和感のない描写。これをすごい下調べとかして計算してやり尽くしている、本当にすごいし面白いねと。ディズニーは今後もずっとこういう映画を作り続けていくんだろうな。私はアニメはあんまり詳しくないのですが、日本のアニメも世界に売ることを見据えて、こういう作り方を1回試してみてもいいんじゃないかなー、と思いました。

次ですが、悪い面。何事においても長所と短所は裏表一体のことが多いですが、もう「綻び」みたいなものが一切ないので、感想文が書けないですね。だれかに(私に)感想文を書かせるために映画が存在しているわけではないので、それは何の問題もないのですが。「すごく面白かったから何もいうことないよ!」ってかんじです。感想文終わってしまった。

アナと雪の女王*2』みたいに、「男女愛じゃなくて姉妹愛!」みたいなポイントがあればまだ書くこともあったのですが、『ベイマックス』は男も女も活躍する戦隊もの。王道を王道のままやっているので、「すごく面白かったから何もいうことないよ!」ってもう1回いっておきます。

本題

と、ここで終わるのもちょっとアレなのでもう少し書き足しておくと、「将来的にディズニー映画の脚本は人工知能が書くようになったりして?」みたいなSF的なことを私はつい考えてしまいました。この計算し尽くされた感じ、だれも不幸にしない感じ、そういうのって機械が得意そう。


『ベイマックス』本予告編 - YouTube

もちろん私はここで、「人工知能が作る映画なんて嘘っぱちだ、やっぱり人間が作らないと」なんていうつもりは微塵もなくて、人工知能が作る映画のほうが面白ければそれはそれでいいと思うし、というかその人工知能を作り出したこと自体がアートになりそうだよね、みたいなことを考えました。もし「人間が作ったもの」を「人工知能」が超える日が来たら、それこそが人類の本当の「勝利」かもしれない、あるいは決定的な「敗北」かもしれない。(『ベイマックス』まったく関係ない話になってきた)
ディズニー ベイマックス ビジュアルガイド

えー、私の筆のノリがいつもよりだいぶ悪いことにお気付きの方もいるかもしれませんが、私、ディズニー映画好きじゃないんですよね。文句いうならわざわざ観に行くなよって思われるかもしれませんが、話に入りたかったんですよ……。

私は運動神経が悪くて、スケートとか大の苦手で、全然すべれなくてずっと壁にしがみついてる人なんですけど、ディズニー映画ってちょっとスケートっぽい。上手な人はいいんでしょうが、私は引っかかりがないからつるつるすべっちゃう。何かしがみつけるものがあれば頑張るんだけどなー。

当エントリは、私がリンクの上でコケて盛大に尻餅ついているところを最後に想像していただいて、締めくくりたいと思います。でも『ベイマックス』は本当に面白かったので、お金出して損はしないですよ。

*1:ただし私の涙腺は超絶弱くてすぐ泣くので、私のいう「泣いた」は何の参考にもなりません

*2:DVDで観ました