チェコ好きの日記

もしかしたら木曜日の22時に更新されるかもしれないブログ

インプットの季節

文フリも終わったし、公私ともに落ち着いたし、寒いし、来年の春に旅する場所も決まったしで、本を大量に買い込んでいる。来年のはじめに発表する予定の短編小説の準備などもしているのだけど、それはそれとして、しばらくは落ち着いて映画や本からインプットする時期に当てたいなと思っている。寒いし……。


積ん読になっているのは、ガルシア=マルケスセリーヌ、ブルース・チャトウィンなどなど。映画はウォン・カーウァイアンドレイ・タルコフスキーを再視聴したいな。


予告された殺人の記録 (新潮文庫)

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パタゴニア/老いぼれグリンゴ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-8)

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サクリファイス [DVD]

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先週の書評でも書いたとおり、私は海外旅行から帰ってきたあと、よく変な夢を見る。体は日本に帰ってきているけれど、頭はまだ外国にいたり、飛行機の上だったりするから、バランスがとれないんだろうなと思う。だけど、そういう変な夢を見続けている少しの間が、私にとっては何よりも「生きてるなあ」と感じる瞬間だったりもする。


私が上で読む本、観る映画は、そんなふうにたぶん少しだけバランスを崩している。だけどそれはファンタジーでも夢でもなく、それこそが「本当のこと」なのだ。真っ白なシーツにくるまって天に昇っていく女、香水のかおりにおびきよせられて全身にまとわりつく熱帯の蝶。そういうことは、本当にある。私は、ちゃんと現実を生きていたい、と思う。現実は、幻想なんかよりもよっぽど幻想的だ。


あとは春に向けて、語学の勉強をする。春に行くと決めた旅先は英語がほとんど通じないらしいので、約3ヶ月間で突貫工事をしなければならない。覚えた言葉は、帰って少し経ったら綺麗さっぱり忘れるだろう。イタリア語も、インドネシア語も、私はもうほとんど覚えていない。


だけど、知らない言葉を覚えて、知らない国の文学を味わって、地図を広げると、やっぱり、現実を生きてるなって感じがする。東京で働くのも嫌いじゃないが、こっちの「現実」もやっぱり捨てられないよなと、私は懲りずに考えているのでした。