チェコ好きの日記

もしかしたら木曜日の22時に更新されるかもしれないブログ

ダサいことでも、続けるとスタイルになる

週刊はてなブログに「ブログを書き続けるコツ」について書いたものを寄稿しましたというお知らせです。プロブロガーブームあったよね〜! という思い出話とか。昔あのあたりの界隈にいた方々、今はみんなYouTubeやってるのかなー。


blog.hatenablog.com


あんまり年寄りくさいことを言うのもアレなのでほどほどにしておくけど、ブログ開設当時25歳だった私は、もう34歳になってしまいました。この9年間で世の中も自分自身も、本当に変わったよなあと思います。


いや、私自身はそんなに変わってないんだけどやっぱり世の中が変わったかな。私はかなり図々しい上にお調子者なので「あーら! やっと世の中が私に追いついたのね、おほほほほ」と思うシーンが年々増えているんだけど、これは単に私が年食って鈍感になっただけかもしれないので、なんか変なこと言ってるなと思ったらいつでも容赦なく燃やしてくださいませ。でもまあ、これは愚痴だけど、25〜27歳のときはちょっとフェミニズムっぽいことを言うと「僻んでる」とか「だからお前はモテないんだ」とかネットでもリアルでもたくさん言われたもんだけど(お前が私の何を知ってんだよ)、今はぜんぜんそういうこと言われないのでやっぱり比較的ラクになったなとは感じます。比較的、だけど。「既婚=成熟、未婚=未熟って考え方は違うと思う。結婚していることと本人の資質はあまり関係ないと思う」みたいなこと27歳(2014年)くらいのときに言ったらポカーンとされたり冷笑されたりしたけど、今はふつうに受け入れてもらえるもんな。「やったー、よかったよかった」と思う気持ちと、「だから言ったじゃん」という気持ちと、「あのとき冷笑したやつの顔を私は忘れてないからな」という気持ちとがある。

もちろんいいことばかりではなく、今の世には今の世なりの問題があり、それについて考え悩む機会は昔よりもだいぶ増えました。25〜27歳くらいのときは、なんだかんだで自分の半径3mくらいのことしか見えてなかったなーと思う。今だって別にそんなに誇れるほど視野が広いわけではないんだけど、少なくとも昔の自分よりは、「社会」や「世界」や「未来」を見ている気がします。まあ年食ったんだから当然だけど。

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ボツになった本棚写真 

ダサいことでも、続けるとスタイルになる

「最初の動機はダサくてもいいんじゃないか」と寄稿した本文でも書いているんですが、ダサいっていうか、意味のない逆張りはしないほうがいいけど、本当に強い自分の主張がそこにあるのなら、逆風が吹いてもバカにされてもやっぱり書いておいたほうがいいんだなと34歳になって改めて思います。というか、「強い自分の主張がある」って、そんなに誰にでも訪れる状況ではないみたい。「まわりにバカにされてでも言いたいことがある、やりたいことがある」って、考えようによってはとてもとても幸福なことなのだろうと思います。まあ世の中の大半の人にとってはノーセンキューな幸福だろうけど、私はそういう意味ではすごく幸せ者だ。


しかし世の中がこうなってくると、欲が出てきて「お前は間違ってないからもっとドーンと行け! オブラートに包むな! ドッカーンと書いたれ!」とかも思います、このへんのブログを読むと。昔のブログを読み返すと、「言いたいことはあるんだろうが弱腰だな! ちょっと怯んだなこいつ!」みたいなのが透けて見えるので、我ながら楽しいです。こういう振り返りができるのが、やっぱりブログのいちばん素敵なところなんじゃないかな。


最初の動機も書く内容も主張そのものも、ダサくてもカッコ悪くてもいいんだろうなと思います。というか、ダサいことを書いて半年で辞めちゃったら本当にただダサいけど、ダサいことでも10年続けるともうダサさを超えてしまう気がする。あとは、世の中って本当に変わるので、ダサいとダサいとバカにされていたことこそが10年後のスタンダードになることだってあるわけです。私も散々な9年間だったけど、「でも、まだ書いてる」という今によって、それらのダサさが全部チャラになってる気はするんですよね。「いやチャラになってないよ、今もお前ぜんぜん現役でダサいよ!」って思ってる人もいるだろうけど、まあ、あくまで私の中での話。今現役でダサいのも、あともう10年、また続けたらチャラになるかなーとか。というわけで、タイトルの「スタイルになる」はちょっとカッコつけましたすみません。正しくは「チャラになる」です。あとは、私もなんだけど、昔バカにされてたのがスタンダードになると「それ見たことか!」精神が働いて他者排除に向かうことがあるので、それはまあ気をつけたほうがいいと思います。


たくさん文章を書いてきてよかった。たくさん考えてきてよかった。「私がこういう私でよかった」と思えるのもまた、9年間ブログを続けたご褒美なのかもしれません。