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チェコ好きの日記

旅 読書 アート いいものいっぱい 毎日楽しい

あなたの気になる作品があったらうれしい。私の好きな画家5選

いまさらですが、私は美術作品、とくに絵画が好きです。

美術作品やそれを制作した画家についての本を読んだり、美術館へ出かけることは前々から好きでしたが、そこで感じたことを書いて発散できるブログという場を見つけて以来、美術を鑑賞することがますます楽しくなってきています。

私の大学&大学院時代の専門は「映画」なので、映画に関してはボロが出たらハズカシイという思いもあり、書きたくても書けない部分があります(←ちいせぇ)。一方、美術は同じアートだけど専門外といえば専門外なので、制約を気にせず気楽に好き勝手書けるところも気に入っています。

それでも記事数としてはまだまだだと思っており、美術系のエントリを、今後もおもしろおかしくたくさん書いていきたいなぁと夢見ています。


私にとってそんな存在である「美術」なのですが、今回は時代と国をこえて、とにかく私の好きな画家を5人ほどあげてみようかと思います。

好きな作家や音楽を一定数ならべると、それだけでその人の立派な自己紹介になりますよね。
それと同じ感覚で、好きな画家を5人ほどあげてみて、自己紹介、いやただの自己満足に浸ろうというわけです。

でもそのなかに、これを読んでいるあなたに「これはなかなかいいかも!?」と思ってもらえる作品があったら、私はちょっとうれしいです。

★★★

1 オディロン・ルドン (1840〜1916)

私は孤独がお上手です - (チェコ好き)の日記

5人選ぶのって楽しくもなかなか難しい作業なのですが、1位は迷いなく決められました。以前も1度書いているのですが、1番好きなのはやはりオディロン・ルドンです。
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「夢のなかで 悲しき上昇」

後期に描くようになった鮮やかな静物画も捨てがたいですが、ルドンの真骨頂はとにかく「黒」にあります。暗くて、孤独で、少し滑稽で、何でこの人はこんな奇妙な絵を描いていたんだろうな〜と、見るたびにいつも不思議に思います。ルドンの絵は、1人でゆっくり、時間をかけてボ〜っと眺めるのに向いています。
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「眼は奇妙な気球のように無限に向かう」

ルドンは著作として『私自身に』というエッセイを残しています。ずいぶん前に読んだので正直あまり内容を覚えていないのですが、少年時代に草むらに1人で寝転がって、ずっと風の音を聞いていた……みたいなエピソードを読んで、泣いた記憶があります。本当に、繊細な人だったのだなぁと。

ルドン 私自身に

ルドン 私自身に


2 ギュスターヴ・モロー (1826〜1898)

旅をすることで人生は変わる パリ編 最終回! - (チェコ好き)の日記

ルドンの次に好きな画家は、ギュスターヴ・モローです。ルドンとモローはセットで語られることが多いので、この順位は「ふーん、やっぱりね」という感じでしょうか。

モローについては、上のエントリでパリにあるモローの生家を訪れたときのことを書いています。今は美術館になっているこの生家、私的に超おすすめスポットなので、パリに行かれる機会がある方はぜひ訪れてみて下さい。
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ユピテルとセメレ」

モローの絵画はよく「退廃的」という言葉で表現されますが、何かもういろいろ過剰なんですよね。描きこみすぎて、わけわからない感じになっている気がします。
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オルフェウスの首を抱くトラキアの娘」

過剰で人工的な美しさは、永遠には続かない。次に見た瞬間には、その美しさは失われてしまっているかもしれない。そんな儚さが、モローの絵の魅力だよな〜と個人的に思っています。

3 カラヴァッジョ (1573〜1610)

劇的、天才、強烈、破天荒、波瀾万丈の画家 カラヴァッジョ - (チェコ好き)の日記

上のエントリですでに書いているとおり、私がカラヴァッジョのどういうところが好きかというと、ずばり「きたねぇ」ところです。この人の描く絵は、それが宗教的な題材であっても、いまいちお上品になれないというか、何かいやらしい雰囲気があり、そこが魅力だと思っています。
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ダヴィデとゴリアテ

カラヴァッジョの絵画は、彼が画家として多くの年月を過ごしてきたローマで観るのがいちばんいいです。外の照りつける太陽と、カラヴァッジョの絵画の劇的な明暗を目にすると、気持ちだけでもラテン系になれます。ただ情熱のみにしたがって生きていればいいんだ! っていう感じです。

4 ポール・ゴーギャン (1848〜1947)

会社を辞めたいときに効く!? すっきりストレス解消法! その2 - (チェコ好き)の日記

上のエントリは、ストレスが溜まって会社を辞めたいくらいになったらタヒチのことを妄想すればよろしいという、かなり乱暴な内容を書いたものですが、いや本当にいい場所ですよね、タヒチ。行ったことないですが。

そして、タヒチといえば、私のなかではゴーギャンです。よくこんな色使いをしようと思ったよな〜、とため息が出ます。
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「フルーツを持った女」

地球上にはまだまだ、私たちが信じられないような美しいものがたくさんあるのでしょう。それらをすべて見ることは不可能でも、できるだけ多く見てから死にたい。ゴーギャンの絵やタヒチのことを考えながら私が思うのは、そんなことです。

5 ヒエロニムス・ボッシュ (1450頃〜1516)

このブログで名前を出すのが、実は初めてかもしれないボッシュ。謎に包まれた画家で、作品自体もちょっと不気味(というか気持ち悪い)。
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「快楽の園」

細部を見るととっても面白いのですが、裸の男女が果物のような変なボートに乗っていたり、池に逆さまに突っ込んでいたり、何かいろいろわけわからんことになっています。「なぜこんなことに……」と思って細かく眺めていると、あっという間に時間が経ってしまいます。不気味ですが、奇怪すぎてちょっと笑えます。この絵はスペインのプラド美術館にあるそうなので、いつか絶対観に行こうと思っています。

★★★

時代と国をこえて、と書きましたが、5人選んだら結局西洋に傾いてしまいました。
蛇足ですが、日本だと曾我蕭白とか横尾忠則とか松井冬子とかが好きです。

以前それでもやっぱり耐えてほしい、「映画の耐えられない長さ」。 - (チェコ好き)の日記というエントリのなかで、アンドレイ・タルコフスキーという映画監督の作品について触れたときに、

「映画がそんなに好きじゃない人にタルコフスキーをすすめるのはおかしいよ」

という主旨のコメントをいくつかいただいたのですが、私はこれについてはちょっとちがう意見を持っていまして。

映画嫌いを公言している人、タルコフスキー嫌いを公言している人をムリヤリ映画館に引っ張っていくのはどうかと思いますが、「映画のことをあまりよく知らない」「タルコフスキーなんて初めて聞いた」っていうくらいの人に、「だまされたと思って、ちょっと観てみてよ」っていうのは、アリだと思うんですよ。

その結果、「やっぱ全然わかんないわ、ごめん」ってなったらお互い苦笑いすればいいだけだし、「よくわかんないけど、意外に面白い部分もあった」くらいのことを思ってもらえたら、私としては儲けもの。いや、何も儲けていませんが。

そういう予想外の出会い、みたいなものを提供できたらいいなと思ってこのブログを書いているわけです。

なので、5人の画家の作品のなかに、「おっ!?」って思ってもらえるような作品があったら、うれしいです。