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チェコ好きの日記

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私が愛しているイタリアの教会・修道院5選

毎年、あったかくなってくると私のなかの“旅行欲”がむくむくとわき起こってしまってほとほと困っているわけですが、もうすぐGWですね。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

突然ですが、私はイタリアが好きです。なかでもいちばん好きな都市は、やはりローマでしょうか。チェコプラハも大好きなので、この2つの都市からどちらかを選ぶことはできませんが、ローマのもつエネルギーや陽気さは、ちょっと他にないんじゃないかという気がします。ロンドンやパリの洒脱な雰囲気とはちがって、ローマって粗野で俗っぽくて猥雑なんですよね。そのちょっとお下品なかんじが、私はたまらなく好きだったりします。

村上春樹はエッセイ『遠い太鼓 (講談社文庫)』のなかで、イタリアのことを「神に愛された土地」とつづっていますが、ごはんが舌にしみるように美味しいのも、すぐれた歴史や芸術が存在するのも、人々の努力がそこにあったからではなく、まさしく「神に愛された」からでしょう。そういう淫靡な表現のほうが、何だかしっくりきます。

今回は、そんな大好きなイタリアから、私が訪れて思わず一目惚れしてしまった5つの教会・修道院について語ってみたいと思います。

1 シエナのドゥオーモ

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12世紀に起工され、14世紀末に完成したという、ゴシック建築が美しいシエナのドゥオーモ。金ぴか部分に目を奪われると同時に、1つ1つの彫刻も繊細です。建設に200年以上かかっているって、現代では何だか想像つかないですよね。
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外観だけでもけっこうお腹いっぱいですが、なかに入るとさらに驚くことになります。私の写真が下手なせいですごさがあまり伝わらないと思いますが、そこらじゅうにシマシマ模様の柱があり、若干めまいが……。豪華すぎて退廃的な雰囲気さえただよう、すんばらしい聖堂です。人間が作ったものとは思えなくて、私は終始鳥肌が立っていましたよ。

2 アッシジのサンタ・キアーラ聖堂

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アッシジといったらサン・フランチェスコ聖堂だと思いますが、私はあのマッチョで男性的な聖堂よりも、こちらのこじんまりとかわいらしいサンタ・キアーラ聖堂のほうが個人的に好みだったりします。撮影禁止だったのでなかの写真がないんですが、サンタ・キアーラの遺体がねむっている地下室が、何かもうメルヘンなんですよね。深い青を基調として、柱と天井にお星様がたくさん描かれていた記憶があります。地下室なのに、夜空が広がっていて宇宙っぽいという、不思議な空間でした。あと、聖堂内にポプリのあまーい香りがふわふわしていて、何なんだここはというかんじでした。

3 ローマの骸骨教会

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ここも内部撮影禁止だったのでポストカードしかないんですが、骸骨教会は、ローマを訪れるキワモノ好きさんは絶対行くべしと私が太鼓判をおす超おすすめスポットです。

壁一面を埋め尽くす人骨・人骨・人骨の嵐。骨で薔薇を描いたり、複雑な装飾を施したり、よくこんなこと思いつきましたね……という奇想天外な発想に参ってしまいます。こういう場所があるから旅行はやめられないし、世界は面白い。この世はでっかい宝島とはよくいったもんです。

ところで、この人骨の主はだれなのかというと、この教会でかつて働いていた僧らしいです。彼らは死後、自分の骨が教会の装飾に使われることを承諾した上で亡くなっていったといいます。キワモノ教会のようで、実はとても深い信仰に基づいた神聖な教会なんですね。そんな僧たちの思いもあってか、内部に入っても不思議と嫌なかんじはしなかったです。昼だったし、他の観光客もわんさかいたせいもあると思いますが、怖いとか気持ち悪いといった感情は1ミリも起こりませんでした。

骸骨教会は実はチェコのクトナーホラという町にもあって、同じように人骨で教会の装飾が施されています。ローマとクトナーホラ以外にも骸骨教会知ってるよ! という方がいたら、地球上のどこであろうといつか必ず行くのでぜひぜひ情報を提供していただきたいです。もうこの、人骨で装飾っていう発想がね、何なんだと私は不思議でしょうがないわけです。もうほんと何なんだ。

4 ローマのサンタ・マリア・イン・トラステヴェレ聖堂

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トラステヴェレ聖堂は、夜に行ったのが良かったみたいです。狙って夜に行ったわけじゃなくて、トラステヴェレ地区でピッツァを食べようと数人でフラフラしている途中、たまたま目に留まった教会に入ってみたというかんじだったんですけど。暗闇のなかで照らされる黄金の壁面を見て、純粋に、「この世にこんな美しいものがあっていいのか」と思いました。感極まって泣いたのはいい思い出です。写真があるので行ったのは事実なんですけど、ときどき「あれは夢だったんじゃないか?」と考えてしまうことがあります。

今後の人生で、もし自殺したくなるくらい辛いことがあったら、みなさんもぜひサンタ・マリア・イン・トラステヴェレ聖堂に行ってみてほしいと思います。死ぬのはこのピカピカの壁面を見てからでも遅くないです。というか、ここに行っちゃったら死ぬ気なんて失せます。ここはそういう場所だと私は思っています。

5 フィレンツェからシエナの道中 サン・ガルガーノ修道院

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現在では廃墟となっており骨組みしか残っていませんが、このサン・ガルガーノ修道院を訪れることができたとき、「生きてて良かった」と思いました。この場所に来ることができた自分の幸運に乾杯、というかんじです。

サン・ガルガーノ修道院は、アンドレイ・タルコフスキーの映画『ノスタルジア [DVD]』に、まさしく上記の写真と同じ構図でラストシーンに登場します。タルコフスキーの世界と私の世界は絶対に交わらないもんだと頭のなかで思っていたので、ここに来たときは頭がぼぉっとしてしまいました。修道院のまわりの風景も静かで美しく、何とも瞑想的なスポットです。いわゆる観光地ではないので、行きにくいのが難点ですが。

★★★

イタリア、まだまだ訪れたい場所がたくさんあります。ヴェネツィアにも行きたいし、ミラノにもナポリにもパレルモにも行ってみたいです。

許されるなら1年の半分くらい旅行していたい私ですが、なかなかそうもいかないので、まずは夏休みに向けてそろそろ準備を始めようかと思います。私のなかでは、旅行ってその土地にまつわる本を読むことから始まるんですよ。なので、まずは文献探しです。

やはりあったかい季節というのはいいですね。今回は、このへんで!