チェコ好きの日記

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暇な時や眠れない夜におすすめ 50音タイトルゲーム

たとえば、事故で電車が止まってしまって、ちょうど本とか持っていなくて携帯の充電も切れかけているとき。
たとえば、早く寝ないといけないのに、なかなか寝付けないとき。

そんなときは、私が開発した(?)「50音タイトルゲーム」をやってみましょう。

50音タイトルゲームとは、「あ」から順番に、その音で始まる映画のタイトルをあげていくという、1人でできる極めて単純なゲームです。もちろん映画のタイトルじゃなく、マンガや小説のタイトルでも作家でも食べ物でも何でもOKです。ただ、私は映画のタイトルでやるのがいちばん面白かったです。

私はある寝付きの悪い夜に布団にもぐって、ふと思いついたこれをやってみたんですが、映画のタイトルを考えながらナ行〜ハ行あたりで眠りに落ちることができました。眠れない夜に試す場合は、あまり本気でやりすぎると頭が起きてしまうので、「羊が1匹、羊が2匹……」の要領でふんわりぼんやりやってみるようにして下さい。

それでは、ある夜から翌日朝の通勤時間にかけて、私が奮闘した結果をご覧下さい。ところどころ、おまけの映画レビュー付き。

ア行

 『アニー・ホールウッディ・アレン
 『インランド・エンパイアデヴィッド・リンチ
 『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー押井守
 『エリザベス』シェーカル・カプール
 『オーメンリチャード・ドナー

インランド・エンパイア [DVD]

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デヴィッド・リンチの『インランド・エンパイア』は学生時代に恵比寿ガーデンシネマで観たのですが、上映時間3時間のあいだ、半分くらい寝ていました。たまに大きな効果音がして、そのときだけびっくりして起きていたという。観るのにものすごいストレスがかかる映画で、これだけ人を疲れさせる3時間というのがあるものなのかと思いました。でもなぜか、エンドロールの音楽と映像が完璧にかっこよくて、「もうデヴィッド・リンチはよくわかんないからいいや」って思ったのでした。

カ行

 『カビリアの夜フェデリコ・フェリーニ
 『キャリー』ブライアン・デ・パルマ
 『狂った一頁』衣笠貞之助
 『剣』三隅研次
 『子供たちの王様』陳凱歌

サ行

 『サマリアキム・ギドク
 『シェルブールの雨傘ジャック・ドゥミ
 『スイミング・プールフランソワ・オゾン
 『接吻』万田邦敏
 『ソーシャル・ネットワークデヴィッド・フィンチャー

サマリア [DVD]

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キム・ギドクの『サマリア』は、すっごく面白かった印象があります。これも学生時代に観た映画ですが、当時書いていた映画ノートを読み返してみると、東野圭吾の『白夜行』みたいだった、と書いてあります。どういうことかというと、主人公たちが心情を吐露するなどの、観客に登場人物たちの「内面」を見せる描写が欠如している、ということみたいです。でも、主人公たちのことがよくわからないからこそ、その部分を観客側の想像力で補う必要があって、だからこそミステリアスで心に刺さる映画になっている……と、大学3年生の私がノートのなかでいっています。

タ行

 『旅芸人の記録テオ・アンゲロプロス
 『蝶の舌』ホセ・ルイス・クエルダ
 『月はどっちに出ている』崔洋一
 『撤退』アモス・ギタイ
 『トラック野郎 御意見無用』鈴木則文

ナ行

 『ナイスの森 〜The First Contact〜』石井克人、三木俊一郎、ANIKI
 『日本以外全部沈没河崎実
 『濡れた欲情・特出し21人』神代辰巳
 『ネズの木』ニーツチュカ・キーン
 『ノン子36歳(家事手伝い)』熊切和嘉

ビョーク主演の『ネズの木』は、高校生のときに観たんだと思うのですが、ラストシーンがすごく怖かったのを覚えています。確か胸に黒い大きな穴が空いて、そこに手を突っ込むみたいなわけわからないシーンで終わるんじゃなかったかなー。

「ネズの木」という物語は、グリム童話のなかでもとびきり残酷でおそろしい話ですよね。しかしそこになぜか「美しさ」を感じとってしまう私もいて、自分が映画監督だったら真っ先に映画化するであろう題材でもあります。
百槇の話 - Wikipedia

ヤ行

や 『闇のバイブル 聖少女の詩』ヤロミール・イレシュ
ゆ 『夢二』鈴木清順
よ 『欲望のあいまいな対象』ルイス・ブニュエル

夢二 [DVD]

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ヤ行は、チェコのカルト映画と鈴木清順、そしてブニュエルと何だか濃い面々がならびました。『夢二』は『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』とならぶ鈴木清順の大正3部作ですが、3作品のなかで私がいちばん好きな映画です。映画美術というか、色彩感覚がものすごいですよね。もし私が外国人だったら、「JAPANとは何と美しい映画を生む国なのだ……」と大感動したであろう作品です。

ラ行

 『ラストタンゴ・イン・パリベルナルド・ベルトルッチ
 『リリイ・シュシュのすべて岩井俊二
 『ルナシーヤン・シュヴァンクマイエル
 『冷静と情熱のあいだ中江功
 『ローズ・イン・タイドランドテリー・ギリアム

ローズ・イン・タイドランド [DVD]

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ローズ・イン・タイドランド』は2007年くらいにDVDで観た映画だったと思うのですが、当時の映画ノートを読み返すと、一言「幼さや無垢っていうのは、純粋ということだけど、狂信的であり、残酷でもある」って書いてあります。

主人公の女の子が穴に落ちるシーン以外あまり覚えていないのですが、『アリス』や『パンズ・ラビリンス』、その他小説でも、「地下世界に迷い込む」っていう物語ってけっこうありますよね。私はこの「地下世界モノ」って、心惹かれるものがあります。『ローズ・イン・タイドランド』はあんまり地下世界って感じじゃなかったですが。

ワ行(ヲとンは省略)

 『惑星ソラリスアンドレイ・タルコフスキー

★★★

本当は「ガ行」とか「パ行」とかもやってみようかと思いましたが、力尽きた(飽きたともいう)のでこのへんで。

頭文字だけで映画や小説のタイトルを考えると、「そういえば昔こんなの観た(読んだ)よなぁ」というすっかり忘れていた昔の作品を思い出せて、懐かしいというメリットがあります。しかし思い出してみて感じたのは、私は好きな映画や思い入れのある映画以外はほとんど内容を忘れている、ということです。ただ、話の筋はすっからかんでも、あるワンショットだけ強烈に焼き付いていたり、そのワンショットが夢に出てきたりすることがあるので、映画ってやっぱり侮れません。「映画を観ることは、夢を見ることと似ている」みたいなことをいっていた人はだれだっけな。

それと、こういうときにヒシヒシとありがたみを感じるのが、学生時代に書いていた「映画ノート」の存在です。私は今でも読書記録をつけたりほぼ日手帳に日記を書いたりしていますが、高校生のときから、観た映画に関しては(たぶん)1本残さずすべて記録をとっているんです。なかにはタイトルと「眠かった」だけで終わっているような記録もありますが、「眠かった」という情報だけでも、10年後の私からしたらとても貴重な記録です。私は決してマメな性格ではないと自覚しているんですが、「ログを残す」ってことに関してだけは、昔から執着心があったのかもしれません。


というわけで、いつでもどこでも気軽にできるので、お時間があるときにどうぞ!