チェコ好きの日記

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大人の「読書感想文」に必要なのは、何字?

古今東西、すぐれた古典文学は多々あるわけですが、“古典文学”というやつはどうにもこうにも効率が悪い、と思います。まず読むのに時間がかかります。頭も精神もけっこう使います。もちろんそれに費やした時間を無駄に思うことなんてないですが(むしろ、諸々の時間を節約したいと思うのは文学に向き合う時間を捻出するためですが)、古典文学というのは決してインスタントな楽しみ方はできません。

そんな古典文学ですが、私は基本的には「出版されてから10年を経ていない本は読む価値がない」と思っています。まぁ、そんなことをいいつつも実際は出版されて10年未満の本も余裕でいっぱい読んでいるんですが、「今話題の本」と「古典」があったらとりあえず「古典」に手を伸ばす人間でありたいな、とは常日頃思っています。

★★★

「今話題の本」ならば、つまんないなー、失敗したなー、と思うことはあっても、挫折した、読み通せなかった、となることはあんまりないですよね。ところが、古典文学は「最後まで読み通せなかった」「とりあえず読んだけど全然意味がわからなかった」となることがけっこうあって、私の場合は意地でも最後まで読み通しはするので、後者のパターンになることが多いです。

ちなみに、恥ずかしながら「とりあえず読んだけど意味がわからなかった」古典として私の読書歴を晒すと、まず1つ目が10代のときに読んだ『カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)』で、20歳くらいのときに読んだ『罪と罰〈上〉 (岩波文庫)』がその後、続きます。ドストエフスキーが苦手なのかもしれない。

22歳くらいのときに読んだ『競売ナンバー49の叫び (ちくま文庫)』とか、『失われた時を求めて〈1 第1篇〉スワン家のほうへ (ちくま文庫)』も、挫折文庫として名前をあげておきましょう。完全に今思いついたんですが、挫折文庫っていい名前だな。本棚に挫折文庫専門のスペース作ろうかな。たぶん忘れているだけで、この他にもたくさんあります。


読み通せなかったのは単純に私のおつむの問題だと思いますが、きっとこう、感性の問題とかタイミングの問題という要素も少しはあるはずで、挫折文庫に入っている本は人生をかけて、何度でも再挑戦しようと思っています。とりあえずこの夏は、サリンジャーフィッツジェラルドなどを集中的に読んでみようと計画中です。

読めない本は「無理矢理アウトプット」がいいのかも

ブログを続けても得られるものなんて何もない、みたいな話を少し前に耳にしました。もちろんそれは個人の捉え方の問題なので何ともいえませんが、もしブログを書くことで何か得たいと思っている人がいたら、コストがほとんどかからずかつリターンが確実な方法が1つあって、それが「書評」、もっというと2000字以上くらいの「読書感想文」をアップすることです。どういう本の読書感想文をアップするかというと、ビジネス本でも漫画でも新書でもいいのだけれど、長い目で見て一番効果があるのは、やっぱり古典の読書感想文なんじゃないかなって思います。

学生時代に書かされたレポートにいい思い出がある人はほとんどいないでしょうが、めんどくさいことこの上なかったあの作業も、今となってはけっこう価値があるものだったと思うことがあります。「この本を読んで3000字書け」といわれたら、とりあえず無理にでも本を読まなきゃいけなくて、その上3000字を埋めるために細部に目を配りながらしっかり考えなければいけないわけです。苦痛だったけれど、痛みを通してしか成長できないみたいな部分はやっぱりある。あまり賢い方法ではないかもしれないけれど、「無理矢理読んで無理矢理何か書く」っていうのは不器用さんにとってけっこう有効です。で、そのために必要な文字数がだいたい2000字くらいじゃないかなって思ったんです。3000字じゃきついけど、500字くらいだと少ない。

とはいえ、1人で本を読んで1人で読書感想文を書くのはあまり面白いとはいえないし、しんどいし、続かない。だからこそ「Skype読書会を開催して難しい本を理解できるようにしよう - 太陽がまぶしかったから」みたいなのはいい試みだなーと思うし、読書会などに参加できなくても、公開しているブログに読書感想文をアップすること、人目を気にしながら読むこと・書くことで、ただ読むだけよりずっと濃度の濃い体験ができるはずです。私も20歳かそこらのときにこの「はてなブログ」みたいな場に出会えていたら良かったのになー、なんてたまに思います。

読書会の今度の課題図書は『ドグラ・マグラ』だそうですが、この本は私が「20歳の記念に」と誕生日のその日から3日間家に引きこもって読破した、思い出の書です。「読むと気が狂う」といわれているのでわくわくしながら読んだのですが、残念ながら今もこうして普通に生きています。参加するとしたら、もう一度読み直さなきゃですね。

ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)

ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)

今回は、そんなところでしょうか。