チェコ好きの日記

もしかしたら木曜日の22時に更新されるかもしれないブログ

2017-01-01から1年間の記事一覧

2017年上半期に読んで面白かった本ベスト10

2017年上半期が終了したので、今年の1月から6月にかけて、私が読んだ本の中で面白かったものを10冊まとめておきます。この時期恒例のやつです。長いので注意!ちなみに2016年編はこちらです。 aniram-czech.hatenablog.com 10位 『悲しき熱帯〈1〉〈2〉』レ…

自身には冷酷に、そして他者には寛容に:『中動態の世界』

「自分の頭で考える」「自分の幸せの定義は自分で決める」なーんて言葉をよく耳にするようになって早数年、当初はそれなりに目新しかったこれらの言葉も今じゃすっかり手垢がついたように感じられ、むしろ陳腐にすら聞こえる。それは私自身が、自分の1つ1つ…

旅行に飽きたので、演劇とかやりたい。

ブライアン・クランストンという役者がいる。アメリカのテレビドラマ『ブレイキング・バッド』の主演俳優で、がんを患い余命2年を宣告された化学教師を演じている人だ。死ぬ前に家族に財産を残そうと、この人は覚せい剤の製造密売に手を染めていく。Breaking…

「メンタルが強い」とはどういうことか

昔、知人に聞いた話だけど、彼が中学生くらいの頃、学校で「失神ゲーム」なるものが流行したことがあるらしい。何回か深く深呼吸したあと、息を止めて胸を圧迫するような体勢をとり、その背中を友達が思いっきり叩く。すると、気絶したような状態になるので…

格闘日記② 〜短足はつらいよ編〜

「せんせー、テストを担当するせんせーは、だれに、なる、ますか?」 私の横で、上手とカタコトの中間くらいの日本語でトレーナーに質問しているのは、フランス人のシルヴィである。「あー、担当トレーナーは当日まで教えられない規則なんですよ。申し訳ない…

なぜ私はあの人が好きなのかしら

先日、山本英夫さんの『ホムンクルス』というマンガを全巻ほぼ一気読みした。それで、そのまま同じく山本さんの『のぞき屋』『新のぞき屋』も全巻ほぼ一気読みした。ちなみに、『のぞき屋』『新のぞき屋』はKindleUnlimitedで読めるよ。マンガ読むのってお金…

浮いた氷山の水面下には何がある?:『発酵文化人類学』を読む

知人に、発酵デザイナーの小倉ヒラクさんという方がいる。最初にお目にかかったのは確か「灯台もと暮らし」さんのイベントだったと思うのだけど、イベント後にブログを読んだらレヴィ=ストロースのことがいっぱい書いてあって(しかもそれがすごく面白い)…

『鬱屈精神科医、占いにすがる』を読む

生きることが苦しいと感じたとき、人は何に救いを求めるだろうか。ある人は宗教かもしれないし、ある人は哲学や文学かもしれない。ある人は心療内科に行くかもしれないし、またある人は占い師にすがるかもしれない……。『鬱屈精神科医、占いにすがる』という…

星に願いを託すより

Twitterのほうを見てくれている人は知っているかもしれないけれど、現在noteの有料月額マガジン「もとくらの深夜枠」にて、【クレイジーJAPAN】という連載をやらせてもらっている。テーマは「文化人類学」*1なのだけど、映画『君の名は。』の話をしてみたり…

「できる」と「できない」の間の話

Twitterで教えてくれた人がいたので、高橋秀実さんのエッセイ『はい、泳げません』を読んでみた。著者の秀実さんはカナヅチで、水が怖くてまったく泳げないのだけど、そんな秀実さんが中年になって一念発起し、スイミングスクールに通い出すというエッセイで…

タラレバ娘、抗えない老い、後悔、そして『騎士団長殺し』

村上春樹の最新長編小説『騎士団長殺し』の感想を書く。物語の核心に触れないよう細心の注意を払うけど(つまり、まだ読んでない人が目にしても大丈夫なように書くけど)、とはいえ「何も知らない状態で『騎士団長殺し』を読みたいんだッ!」という人にはこ…

格闘日記① 〜白馬の王子様編〜

一年半くらい前、ひどい肩こりと眼精疲労に悩まされていた私は、某所で評判を聞きつけ、高田馬場にあるマッサージ店を訪れていた。当時の私は、この広い世界のどこかに人体について知り尽くしたゴッドハンドがいて、そのゴッドハンドに出会いさえすれば、私…

バリ島旅行記に関するまとめと宿情報などなど

長々と書いていたバリ島旅行記、ブログエントリとnoteの記事をすべてまとめました。見逃している方も、時間のあるときに改めて読んでみてくれたら嬉しいです。また、今回利用した船やツアー会社の情報も追記しているので、バリ島を旅される方は参考にしてく…

【6】灼熱のジャカルタと信用できない警官

バリ島旅行記、これで最後。念のため確認すると、ここまでのルートは、成田→シンガポール→バリ島→ギリ・アイル→ロンボク島と来ている。そして、私はロンボク島の空港からジャカルタに移動した。 【5】ロンボク島の神様 - チェコ好きの日記 ジャカルタには現…

【5】ロンボク島の神様

バリ島旅行記の続き(しかし、繰り返すが正確にいうともう「バリ島旅行記」ではない)。バリ島から船で2時間のところにあるギリ・アイルという島に行き、そこからさらにボートで10分、ロンボク島という島に行った。 【4】ギリアイルの停電する夜 - チェコ好…

都市の孤独と、地方『移住女子』のモテ

灯台もと暮らし編集長、伊佐知美さんから著書『移住女子』をご恵贈いただき、週末に読んでいました。以下は、そんな『移住女子』の感想です。移住女子作者: 伊佐知美出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/01/27メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含…

【4】ギリアイルの停電する夜

バリ島旅行記の続き(正確にいうともうバリ島じゃないが)。 【3】ウォレス線をこえて、バックパッカー・アイランド - チェコ好きの日記 バリ島からフェリーで2時間、ギリアイルという島にやってきたものの、何せ一周しても徒歩1時間というとても小さい島だ…

【3】ウォレス線をこえて、バックパッカー・アイランド

バリ島旅行記の続き。 【2】私は島とセックスできただろうか? - チェコ好きの日記 バリ島を歩いていると、ここでは神様を信じることが、とても自然なことなんだとわかる。バリ島というか、インドネシアでは全体としても多くの人が何らかの宗教を信仰してい…

【2】私は島とセックスできただろうか?

バリ島旅行記の続き。 【1】サイババの弟子に未来を占ってもらってきた。 - チェコ好きの日記 バリ島の伝統的呪術師「バリアン」のいまいちすっきりしない占いを体験した日の夜、私はガイドのワヤンさんにすすめられ、ウブドの中心地で伝統芸能のケチャダン…

祈る人々

2010.イタリア.トスカーナ 2016.イスラエル.エルサレム 2016.イスラエル.エルサレム 2016.イスラエル.エルサレム 2016.イスラエル.エルサレム 2016.イスラエル.エルサレム 2016.イスラエル.エルサレム 2016.パレスチナ自治区.ベツレヘム 2016.インドネシア.…