2018-01-01から1年間の記事一覧
不快な表現に対してはきちんと怒るべきだし、SNSで怒ることを否定したくはないんだけど、「怒り」がパワーを持ちすぎる(目立つ)が故に、「そんなに怒ってない人もいる」ということに目が向けられなくなってしまうのは少し問題かなと思う。— チェコ好き (@ani…
1. 最近まわりでよく「今、日記が面白い」という声を聞く。とってつけたようなライフハックでも逆張りのオピニオンでもなく、その人のふわっとした日常が溶け込んでいる日記が読みたい、と。逆張りのオピニオンが得意な私としては生きづらい世の中になったな…
かつてマザー・テレサは、「世界平和のために、私たちは何をするべきでしょうか?」と問われたのに対して、「家に帰って、家族を大切にしてあげなさい」と答えたという。実は私、この考え方にはけっこう前からあまり賛同できなかった。 これは屁理屈じゃない…
前にこのブログで『サピエンス全史』の感想を書いたんだけれど、この本で私にとっていちばん衝撃的だったのは、「狩猟採集生活と農耕生活を比べたとき、必ずしも後者のほうが快適だったわけではない」っていうのがわかったこと。なんなら、そのままの狩猟採…
「コイツ、趣味悪いな!」と思われたら悲しいのだが、「ディストピアもの」が好きである。「ディストピアもの」なんてジャンルは正式にはないので私が勝手にそう呼んでいるだけだけど、未来/近未来/平行世界などに存在する魔境を舞台に描かれた物語には、昔…
あくまで私の場合だけど、旅行なんて遊びに行ってるだけなので、そこから得た学びなんてそう多くはない。だけど世界の様々な地を歩き回った中で、確信を持ったことが一つだけある。 それは、「人間は環境の奴隷だ」ということだ。 「人」はいない、「状態」…
イタリアを旅行していると、ときどき「人間とは、何と罪深い存在なのか」と目眩がする瞬間がある。 雑事に追われる凡庸な一般人である私たちは、日常において知らず知らずのうちに、己の限界を設定してしまう。よりよく、健全に、罪なき存在として生きようと…
イタリアの山奥にひっそりと佇む、「スカンノ」という小さな村がある。 イタリアの山奥にあるガイドブックにほぼ載らない小さな村、スカンノ。写真家のアンリ・カルティエ=ブレッソンやマリオ・ジャコメッリがここを訪れて有名な作品を遺してるので、来て…
3月末〜4月上旬までの2週間、南イタリアとマルタ共和国へ旅行に行っていた。 どうでもいいことだけど、私、なんとなく自分のしていることを「旅」と表記するのは小っ恥ずかしい気がしていて、文字数に制限があるTwitterなどではその限りではないが、なるべく…
そこまで経験豊富なわけじゃないが、どちらかといえば海外によく行っているほうだと思う。もう二十代のときみたいに一年に一回以上のペースでは旅をしないかもしれないけど、たぶんこれは性分のようなものだから、今後も思い立ったときにどこか知らない場所…
世の人の苦悩は、たいてい「欲望と現実のギャップ」から生まれる。たいていっていうか、100%そうかも。モテたいのにモテないとか、結婚したいけど相手がいないとか、お金がいっぱい欲しいのにお金がないとか、好きなことを仕事にしてガンガン稼いでモテまく…
掲題のとおりなんですが、「STUDIO VOICE vol.412」にちょっとだけ登場しています。 vol.412のテーマは、「Documentary / Non-Fiction 見ようとすれば、見えるのか?」。ドキュメンタリー映画とかインタビュー記事とかノンフィクションとかの特集なのですが…
1. 私は30歳過ぎの独身女性で仕事もそこそこお金もあんまないんですが、そのことはほとんど気に病んでおらず、わりと毎日のびのび、楽しく生活している。 2. そんな生き方ができているから、本当はもっと、悩めるアラサーの独身女性に言ってあげられることが…
私のまわりだけかもしれないが、「好きなもの(人、こと)があるなら、それについて積極的に発信していったほうがいい」といった内容のことを、たびたび言う人がいる。ていうか、私自身もどっかで言ってたかもしんない。 上のようなメッセージに関して、私は…
先日、こんなツイートをした。私、よくごはんを食べ忘れるのです。 ナチュラルに食事を忘れる人間なので、22時くらいにふと心細くなって、原因を考えてみたところ「今日1日何も食べてないからか…!」ってやっと気付くことが多い。たまに「ごはん食べるのって…
このブログを書いている人は現在30歳の女性であるが、しかし実際の中身はオッサン……ではなく、ガリガリに痩せている病的にナイーブな16歳の少年である。そう、ちょうどガス・ヴァン・サントの映画に出てくるみたいなね。毎日ストリートでスケボーしてるし。…
1. 実はこっそり、長年そのままにしていたブログのサブタイトルを変更していたことに気付いた人はいるだろうか。そんなわけで、とりあえず2018年の間は、このブログは毎週木曜日の22時に更新される。更新されなくなったときは私が死んだとき……くらいの覚悟で…
先月、いつかじっくりお話できたらいいな〜とずっと思っていた方と、ランチをご一緒する機会に恵まれた。その方は、私がスコット・フィッツジェラルドの大ファンであることを知っていたので、「チェコ好きさんは、フィッツジェラルドのどこがそんなに好きな…
2年かけて、西欧を旅してきた。出発当時の僕は20歳で、今は22歳になっている。今回は寄稿という形でこの場を借りて、僕が2年かけて旅をしてきた中で、持ってきてよかった! と思ったモノを7つと、あと記憶に残っている旅のエピソードなんかも、いくつか紹介…
1月上旬に『銃・病原菌・鉄(上・下)』を再読して、その上で勢いあまって『サピエンス全史(上・下)』も読み、これらが超〜〜面白かったので以下、要約と私なりの感想を書きます。『サピエンス全史』を中心に、合間に少し『銃・病原菌・鉄』の話をしていま…
「面白い人になりたい」「面白い人に会いたい」。今日も風に吹かれ、どこからともなくそんな声が聞こえてくる。いや、何を隠そう、私自身がそう思っているところがあるのだけど……。 しかし、「面白い人になりたい」なんてことをあんまり大声で言ってしまうと…
※この記事は私が見聞を集め次第、今後もアップデートを繰り返す予定です。 大麻の歴史 年代 地域 記録 B.C.13世紀以前 インド バラモン教の聖典にて大麻の使用が記述されている。医薬品として、もしくは儀式の際に使われていたもよう。中国で漢方薬として使…
わくわくする、どきどきする、うきうきする! そんな幸せな気分が、いついかなるときも素晴らしいものを生み出すとは限らず、かえってキッチュでくだらないものを生産してしまい、カルチャーの空白地帯になることがある。反対に、倦怠、不安、恐怖、嫉妬、絶…
少し前、友人たちと、「私たちはSNSがなかったら今頃どこで何をやってたんだろうか……」という話をしていた。私は今の仕事をSNS上のつながりの中で偶然に見つけているし、友人たちも似たようなものである。私においては、暇を見つけてはインターネットとSNSの…
何かしらのカルチャーにそれなりの造詣がある者にとって、「1968年」という年について語る際、ネタに事欠くことはない。 私にとってはまず、ワルシャワ条約機構軍によるチェコスロバキアへの侵攻である。他にも、全共闘運動が日本の主要大学を活動停止に追い…