チェコ好きの日記

もしかしたら木曜日の22時に更新されるかもしれないブログ

2012-01-01から1年間の記事一覧

「山中教授、ノーベル賞おめでとう!」 今このタイミングで読みたい本。

京都大学の山中伸弥教授が、ノーベル生理学・医学賞を受賞されたニュースで、ここ最近は賑わっていますね! すごいですねー。なのに私ときたら、iPS細胞とES細胞とクローン技術のちがいすらよくわかっていなかった……ので、今更ながらネットで調べました。 iP…

よくある質問集

新しく知り合った人に、「大学院で、チェコ映画の勉強をしていました」というと、みなさん頭の上に「?」マークをうかべられます。 すみません……。 そりゃそうです、意味がわかりません。それでも、みなさん気を遣ってくださり、チェコ映画についていろいろ…

ジャン=リュック・ゴダール だれもが1度はとおるみち。

中学生〜大学生くらいのとき、「みんなとはちょっとちがう私(オレ)」を演出しようと思ったことがある人はいますか? 世間ではそれを「中2病」とよぶそうですが、この中2病の人のなかには、その演出方法が「映画にくわしい私(オレ)」、というところにたどりつ…

東京フィルメックス映画祭 人が映画を見る理由

第13回東京フィルメックスの上映作品が発表されました。 東京フィルメックスのHPはこちらです。 TOKYO FILMeX 2012 / 第13回東京フィルメックス東京フィルメックスというのは、有楽町朝日ホールで毎年11月の下旬頃に開催されている、国際映画祭です。世界中…

岩井俊二『ヴァンパイア』感想文

岩井俊二監督の最新映画『ヴァンパイア』を観てきました。岩井俊二を知らない方は、とりあえず『リリィ・シュシュのすべて』という映画で、あの蒼井優を発掘した人だ、とでも覚えていただければ。本作は、そんな岩井俊二監督の8年ぶりの長編映画です。見どこ…

Chim↑Pom展 渋谷パルコが変!!!

渋谷のパルコ。PとCがない……と思ったら、 あった。 どこにあったかというと、パルコパート1の3Fにあった。 爆音とともに、キラキラと妖しく点滅しておりました。 ただし、あまりじっくり見ないように気を付けましょう。(下記。) ミュージアム内の展示作品の…

ほぼ日手帳2013 手帳に何書いてる?

ほぼ日手帳2013をさっそく買ったよ!というエントリを書きました。 ほぼ日手帳2013 継続はカなり。 - (チェコ好き)の日記 私の場合、2010年から使い始め、2013年で4冊目になります。書く内容は年が経つにつれ少しずつ変わっていますが、使い始めた2010年から…

ほぼ日手帳2013 継続はカなり。

早いもので、店頭にはもう2013年の手帳がならんでおります。どの手帳を買おうか悩んで選ぶのが楽しみという人もいると思いますが、私は毎年同じ手帳を使っているので、迷うことはなし。ロフトに行ってさっと商品をとって3秒でレジにならびました。私が2010年…

美術検定 はたしてこれは受かるのか。

これは何でしょう。美術検定のテキスト&問題集です。 買っちゃいました。 美術検定とは 以前から、横浜美術館のミュージアムショップにおいてある美術検定のテキストが気になっていた私。 美術検定とは何でしょう。公式サイトには、以下のように書いてあり…

『呪いの時代』感想文

最近、内田樹氏の本を立て続けに読みました。そのなかの一冊が、『呪いの時代』という本です。最近エントリを書いた『ワーク・シフト』という本ですが、実はこの『呪いの時代』も『ワーク・シフト』に通じるところがあり、新しい時代を生きていくうえでほか…

どのへん?

みなさん、西洋美術に関心はおありですか?【NO】の方→そうですか……このエントリで関心を持っていただければ幸いです。 【YES】の方→どのへん? 常日頃ってほどでもないですが私が気になっていること。 それは、「みんな西洋美術は“どのへん”が好きなんだ?…

『ワーク・シフト』 自分の未来を考える方法

『ワーク・シフト』という本を読みました。この本、「読んだだけ」でもそれなりにおもしろいですが、以下のように「で、自分はどうなる? どうする?」を考えるとおもしろさ倍増です。 パッチワークキルトを作るように読んでみる (作成例も参考に) 著者のリ…

ヤン・シュヴァンクマイエル 忙しいビジネスマンに、究極のシュルレアリスムを!

今回は、突然ですが、私の卒論の話をしたいと思います。このブログのタイトルにも私のIDにも、“czech”という単語が入っております。これはなぜかというと、まぁ、チェコが好きだからです。私は大学の卒論と大学院の修論で、チェコの映画を研究していました。…

『芸術実行犯』 「わからない」神話はChim↑Pomが崩壊させる

岡本太郎の壁画に「原発」を付け足した「お騒がせ集団」「東京・渋谷駅に展示されている、故岡本太郎さんが原水爆をテーマに描いた巨大壁画≪明日の神話≫が何者かによっていたずらされていたことが警視庁などへの取材でわかった。骨組みだけの建物から黒い煙…

『本は10冊同時に読め!』? 読書法の正解

チマタには、「読書法」「読書術」と銘打った本がたくさん並んでいます。 読書は百利あって一害なし!とばかりに、ビジネス界のエライ人もアカデミズム界のエライ人もとにかく本を読むことをすすめています。読書はどこまでいっても「趣味」なので、読む読ま…

奈良美智:君や僕にちょっと似ている 私的鑑賞ポイント

横浜美術館で開催されている奈良美智展に行ってきました。こちらは9月23日まで。 会場は、女性やカップル、また夏休みということもあってか家族連れも多かったです。 奈良美智はポストカードやぬいぐるみ、ストラップなどのグッズが他の作家より売れるらしい…

『約束された場所で underground2』 村上春樹と考えるオウム真理教。(後編)

前回の続き。 『約束された場所で underground2』 村上春樹と考えるオウム真理教。(前編) - チェコ好きの日記自宅の本棚を整理していたら、村上春樹が行なったオウム真理教信者(あるいは元信者)へのインタビュー集が出てきました。 そして、久々に読み返し…

『ニートの歩き方』 「完全自殺マニュアル」より明るい未来

京大卒という輝かしい学歴をもつにも関わらず、現在はニートとしてダラダラ生きているというphaさん。→phaの日記テレビで特集されているのを偶然目にしたことがあったので、著者に関してはだいたい知っていました。そんなphaさんの本が出たということで、読…

アラブ・エクスプレス展 フラットな目線で見る。

現在、六本木ヒルズの森美術館で『アラブ・エクスプレス展』が開催されています。 期間は10月28日まで。 今回は、この展覧会についての感想を書こうと思います。以下は、展覧会概要です。森美術館のサイトより。 今、世界中で熱い注目を集めるアラブの現代美…

『約束された場所で underground2』 村上春樹と考えるオウム真理教。(前編)

突然ですが、私は<カルト宗教>にものすごい興味があります。もちろんカルト宗教の教義か何かに惹きつけられているというわけではなく (あの伊勢神宮に行っても「ふーーん」としか思わなかった超俗世の人間ですので!)、カルト宗教にはまってしまう人のメン…

芸術新潮 「美女と幽霊」

中学生のとき、美術の教科書に載っていて、授業そっちのけで思わず見入ってしまった絵があります。ミレーの『オフィーリア』。歌いながら小川の中で溺死する、シェイクスピア『ハムレット』のヒロイン。彼女のかすれた歌声が耳元に響いてくるようで、中学生…

ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』の感想

人間は、何を糧に生きているんでしょう。夜と霧 新版作者: ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2002/11/06メディア: 単行本購入: 48人 クリック: 398回この商品を含むブログ (372件) を見る本書の原題は、「心理学者…

木嶋佳苗被告の裁判傍聴記『毒婦。』の感想

普段あまり読まないタイプの本を読みました。毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記作者: 北原みのり出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2012/04/27メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 195回この商品を含むブログ (38件) を見る「木嶋佳苗」という名前を聞け…

幸せとは呼べなくても美しい人生

とある雑誌を買った。CREA (クレア) 2012年 07月号 [雑誌]出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/06/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (3件) を見るこのなかで面白かったのが、西川美和さん(映画監督)のコラムである。西川さん…

愛すべき無駄『路上観察学入門』の感想

『ドラえもん』のアニメのなかには、のび太やジャイアンやスネ夫が集う「空き地」が出てきます。「空き地」には土管がおいてあって、ジャイアンに追われたのび太が土管のなかに隠れたりします。が、こんな光景はもう、少なくとも首都圏ではほとんど見られな…

『社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!』の感想

“おちゃらけ社会派”のカリスマブロガーであるちきりんさんが、世界50か国以上を旅して考えたことが綴られている『世界を歩いて考えよう!』。これを読んで、ちきりんさんのブログの愛読者のなかには、下記の言葉が思い浮かんだ人が少なからずいるはずです。 …

国立新美術館「エルミタージュ美術館展」の感想

六本木の国立新美術館で開催されている、「エルミタージュ美術館展」に行ってきました。月曜日に行ったのですが、平日とか関係なしに人がごった返していました。会場にいらっしゃったのは、主におじいちゃん・おばあちゃん。でも、この後に行った森美術館の…